高品質でコスト効率に優れた、航空機のファンディスク加工用ソリューション

この部品はチタン合金製で、チャンバーの内径溝入れ加工と、大きなチューリップ形状の溝フライス加工が行われます。
航空機のファンディスク加工用ツーリングソリューション
SL70モジュラーツーリングシステムと防振ブレードの組み合わせ
最大深さ150 mmに達する内径長のチャンバーの溝入れには、細長い工具が必要です。一般的に、びびりの発生と溝入れ加工時の切りくず排出が問題になります。このように最も困難な形状の加工も、次のようにして安全なプロセスに変えることができます。
- 最も生産性が高く、安全な荒加工の方法は、溝入れを直接行うことです。WCMX GMチップを使うことにより、切りくずが3つに分断されて、切りくず詰まりがなくなり、切りくずがチャンバーからスムーズに排出されます。
- ブレード長が幅の4倍以上となる溝入れ加工には、特許取得済みの防振機構付き工具をご使用ください。防振機構を使用しない場合に比べ、切込み深さを4倍にすることができます。
- 楕円形セレーションブレードシステムは、安定性とアクセス性に優れています。高さ100 mmのブレードではクーラントが最適な状態で供給されるため、切りくず排出が容易に行えます。
- 荒加工が終わったら、高圧クーラントを使用して、超硬丸チップと専用の-SMブレーカで、倣い仕上げ加工を行ってください。

高圧クーラント

CoroCut®角度付きチップ
角度付きチップは、複雑な部品のアクセスが困難な溝およびポケットに対応するために特別に設計されたものです。
90°の角度付きチップは、アクセスが困難な溝に対応するパーフェクトな設計で、標準品としてさまざまな形状でご利用いただけます。特殊工具は必要ありません。90°、45°、T字形溝入れ専用に、ブランクチップもご用意しています。
航空機部品用CoroCut®角度付きチップ

チューリップ溝の加工
この加工は従来ブローチ加工で行われていましたが、最新技術によりフライス加工へと工程変更が行われています。特殊な溝形状の加工のため、特殊設計のカッターが用いられます。
フル溝加工またはトロコイド加工の場合は、チューリップ形状溝の荒加工用の特注カッターを使用します。このユニークな工具を使うことにより、1つの工具で部品形状を完全に加工することができます。カッターは、優れた安定性と簡単な取扱いを実現するiLock™チップシートを備えています。

CoroDrill® 860-SM
チタンのような難削材の穴あけ加工を行う場合は、多くの事項を考慮に入れる必要があります。決め手となるのは、加工安定性、繰り返し精度、穴公差および品質です。堅牢な構造、高品質のエッジ、耐摩耗性に優れたトップコーティングを特長とするCoroDrill® 860-SMは、こうした重要な検討項目をクリアします。
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