補間旋削

補間旋削は、最新のマシニングセンタおよびB軸複合加工機用に開発されました。旋削加工は、X軸とY軸の円弧方向の補間と、回転輪郭に合わせた機械主軸の回転により行われます。
回転運動は直径を増減させて端面加工を行うことができ、またZ軸と組み合わせて穴あけや外径加工を行います。
補間旋削 対 従来の加工法
すべての加工コンセプトは多機能オプションを提供するために開発されました。旋削加工、穴あけおよびフライス加工は下は小型自動旋盤から上は5軸マシニングセンタまで様々な機械でおこなうことができます。旋削加工では、部品の対称軸を中心にワークを回転させるために、機械軸を使用してきました。



標準的なマシニングセンタでは、平行径用のボーリング工具で非対称部品の対称特性を使用していました。しかしながら、輪郭加工が要求される場合は、通常、フライス加工やW軸ヘッドによる円弧補間を行い、形を作る必要がありました。
補間旋削は、従来のボーリング加工または旋削加工の加工効率とは争えませんが、従来の加工方法に対する代替策を提供することはできます。
フランジ、シール溝、非ストレート穴などの非対称ワークに対称形状を加工する新型機械の場合は、補間旋削を検討すべきでしょう。



補間旋削の制限事項
この方法と機械の制限事項:
- 1分当たりの回転数 – X軸およびY軸テーブル送り速度
- プログラミングサポート – CAMサイクル/ポストプロセッサ
- スピンドルトルク – スピンドルモーターは比較的低い回転数で回転するため、旋削加工の切込みは大きすぎないようにしてください。
- スピンドルインターフェース – カップリングは、通常フライス加工に必要なレベルより高いトルク伝達が必要です。スティープテーパ50あるいはCoromant Capto®は、HSK-Aよりもトルク伝達が優れています。




この写真は従来の工具オフセットでの補間旋削と補間旋削用に設計された工具との間のテーブルの動きに違いを示しています。
補間旋削の主な利点

- 柔軟なソリューションにより、W軸端面ヘッド付き専用ボーリングマシンの代わりにモジュール式のツールセットアップでマシニングセンターを使用できます
- 加工部品を移動せずに完璧に加工することができます。特に大きな非対称加工部品にメリットがあります
- 工具の投資コストを削減
- アルミ製ブリッジもお求めいただけます。これにより、ツールアセンブリの重量を機械のツールチェンジャーとマガジンの容量内に抑えることができます
ツーリングで考慮すべき事項
- 工具径は、X軸/Y軸移動を制限するために、加工される部品径に比較的近い値に維持する必要があります – すなわち、径の大きな部品は径の大きな切削工具を使用するか、あるいは回転中心からオフセットする必要があります。
- 長い形状が必要な場合、工具径をスピンドルハウジングより大きくすると効果的です。これによって細長い工具の必要性が減少し、アクセス性と加工安定性が向上します。
- 工具重量、工具モーメント、工具径を、マガジンとツールチェンジャーの容量内に確実に維持すること
ツーリングソリューション
既存のモジュラーコンセプトを組み合せて、補間旋削の要求事項に対応したカスタマイズソリューションを提供します – 各ソリューションは、部品の径と形状に応じて適用されます。








- Coromant Capto®クイックチェンジクランピングユニットと大径ボーリング工具スライドインターフェースは、軸方向に取り付けたカッティングユニットとスピンドルハウジングのクリアランスに対応しています。
- マシンインターフェースアダプタとCoromant Capto®カッティングヘッドとの組み合わせは、内径加工、外径加工のどちらにも適しています
- Coromant Capto®オフセット低減クランプホルダがクリアランスとより大きな工具径を提供します
- 深穴ボーリング加工用のモジュラー式カッティングヘッド付き防振型ボーリングバイト
- マシンインターフェースアダプタ内に保持されたモジュラー式ターニングアダプタとカッティングヘッドは、倣い加工用の大きなオフセットとクリアランスを提供します
- カートリッジと大径ボーリング工具用に組み込まれたスライドにより、スピンドルハウジングのクリアランス用に大径工具を作り上げることが可能になります。
- Coromant Capto®径方向クランプホルダが大きなオフセットを実現します。
